日本の美しさの本質とは何か。
それは、日本人が脈々と受け継いできた「心」ではないだろうか。
他人を想う。自然を敬う。自らを律する。
豊かな心の波が、日本人の所作となり、
独特の文化や芸術を生み出してきたのではないだろうか。
長谷川栄雅の核心に込めたものもまた、心である。
飲む人への想い。酒づくりへの想い。大地への想い。
人の心を動かすのは、人の心だと、私たちは信じている。
長谷川栄雅に課した約束は、ただひとつ。
我々がほんとうにつくりたい酒をつくること。
米の持つ可能性を最大限に引き出し、
経験と技術の真髄を一滴一滴に込めること。
地道に、実直に。日本酒づくりの深奥をめざす。
その先に、かつてない味わいがあると信じて。
杜氏は思い描く酒を実現するために、
経験と技術を注ぎ込み、自然の営みをコントロールする。
しかし、酒は生きている。ときに杜氏の期待を超え、杜氏を試す。
その問いかけに答えるため、杜氏は息詰まる調整を続ける。
自然と対峙し、濃密な対話を繰り返しながら、さらなる高みをめざす。
だからこそ、毎年、新しい感動が生まれる。
米の質は、毎年違う。
特に長谷川栄雅の命ともいうべき山田錦は、
風雨に影響を受けやすいデリケートな品種。
気候の違いが、品質に微妙な違いを生み出す。
その違いを見極め、その年の米に合わせて、つくりを調整する。
「どうつくるか」は、米が知っている。
米の実力を引き出すために、
私たちは日々、一粒一粒と真摯に向き合っている。
酒づくりに、正解はない。
想い描く酒に合わせて、米と、どう向き合うのか。
杜氏の真価が問われる。
複雑な要素を巧みに調和させ、一粒の真髄を引き出す。
芳醇な香りとコク、澄み切った味わい。
米本来の旨さが五感を満たす。
日本酒が、米の酒であることを実感する瞬間。
絵画や書、陶芸などと等しく、
日本酒もまた、人の心を豊かにするものでありたい。
絵の具や筆ではなく、水と米を用いて。
人は絵師のごとく、心を砕き、技術のすべてを注ぎ込み、
最高の発酵をめざす。
素材は人の情熱に応え、極上の香りと味わいを描き出す。
長谷川栄雅。 それは、発酵の日本芸術。
芸術品は、見る人にある種の緊張感をもたらす。
作品に込められた想いや技術、
価値の重さに人は畏怖の念を抱き、襟を正す。
長谷川栄雅もまた、緊張感を愉しむ酒だ。
注ぎ込んだ技の全てが、飲む人の感性に問いかける。
気持ちを引き締め、嗜むことに集中させる。
酒との真剣勝負。
そこに、美しい時間が訪れる。
日本酒とは、単に水と米と麹からつくられた酒ではない。
日本人の技術や価値観、
文化を表現するものだと思う。
私たちがめざすのは、日本酒を通じて、
日本の真価を感じてもらうこと。
長谷川栄雅。
この一杯の先に、日本の圧倒的な美が宿る「世界」がある。
生き方がある。
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